毒親は遺伝しないのです。だから、毒親育ちは辛いけれど、それで親になることに不安を覚え たり諦めたりする必要はないのです。自分の親が毒親だと気が付いていれば、それだけで大丈夫。あなたは自分の親とは違う普通の子育てをするだけでよいのです。
私の場合、自分の親が毒親であることに気が付いたのは第1子出産後でした。高校卒業までの親との生活は幸福感がほとんど無いものでしたが、人生経験も知識も少ない当時の私はそんなものだと思っていました。そして、親元を離れて生活するようになり経済的にも自立して自由になり、年に数回しか親と合わなくなった私は、子供時代の辛い悲しい記憶を心の引き出しの奥底にしまい込んで忘れて暮らしていたのです。
そんな私のところへ男の子の赤ちゃんがやってきました。そして、二年後に女の子も来ます。 子育ては大変ですが、赤ちゃんはとてもいいものをくれます。それは、「無条件の愛」です。赤ちゃんは、美人でなくても優秀でなくても家事が下手でも自分のママが世界で一番大好きなのです。
そこで気が付いたのです。私が今までもらったことがある「愛」は、すべてが条件付きであったことに。赤ちゃんが持っている「無条件の愛」は自然界に存在します。生物が生まれて子孫を残そうとするのは本能で、「子供を持ちたくない」というのは自然ではないのです。「条件付きの愛」というのも自然ではありません。
毒親という存在は、不自然な「条件付きの愛」に思考や言動を支配されてしまっている人たちです。そういう存在に育てられた子供は少なからず影響を受けるでしょうが、それは遺伝子には組み込まれていません。私たちが生まれ持っている本能や自然の摂理のほうがずっと強いのです。
現在では、本能や自然の摂理に従って子育てをしている人間は少ないので、そうしている野生動物の子育てを見てみましょう。例えばキツネです。キツネの親は子ぎつねを大変可愛がり、時には命がけで守ります。しかし、ある時、これまでの愛情が嘘のように突き放すのです。
「たっぷりの無条件の愛を注ぎ、自立した大人にすること。」本当の子育てというのは、これだけを考えてやればよいのだと思うのです。
私の子供たちの「無条件の愛」が、私を癒してくれると同時に子供時代の記憶を呼び覚ませてしまい、痛む古傷をアルコールに頼って封印して暮らしています。そういう母親に子供たちは無条件の愛を注ぎ続けてくれます。
そういう話のブログですが、よろしくお願いします。